「辞表」というのは、会社、団体の役員や公務員が使う表書きで、通常は「退職届」乃至は「退職願」であるということはすでに勉強しました。「退職届」と「退職願」の違いはほとんどありません。
が、字義上は「届」は最終通告、最終的な意思の表示と解釈されます。「願」はあくまで希望段階で、会社(団体・組織)が認めて初めて退職となると解釈されます。会社によってはいろいろな申請書類の中に、親切にも「退職届」のフォームがある場合もありますので、それを利用しましょう。そういったフォームがない場合、「退職届」「退職願」どちらで出すかというと、一般的には「退職願」が多いようです。さて、「退職願」は自分で書くこととなります。その書式は基本的には「辞表」と同様で、表書きを「退職願」とし、主文は「私こと このたび一身上の都合により、○年○月○日をもちまして退職いたしたく、ここにお願い申し上げます」でよいでしょう。
「退職願」の場合、「お願い」という、へりくだった、謙虚さのある意思表示ですので、縦書きのほうが好ましいと思います。「退職願」を提出して、即了解、ということはめったにないと思います。上司はあくまで「預っておく」というスタンスをとり、承認されるまで猶予期間があるでしょう。その間、慰留されるということもあります。会社に承認されるまでなら「撤回」も(ちょっとみっともないと思われるかもしれませんが)可能ですので、ここでもよく考えてみてください。「退職願」を出すと、急に周囲の状況が冷静に観察できて、いやでいやでたまらなかった会社が、まんざらでもない会社にみえることもありますよ。