辞表

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辞表をたたきつけて結婚式の席に

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学生時代の友人の話です。某地方放送局に勤めていた彼は局の女子アナウンサーと恋に落ち、やがて結婚へと話がすすみました。何の不思議もない幸せな話です。我々学生時代の悪友連にも招待状が届きました。

もちろん喜んで出席です。まあ、きれいな花嫁さんでしたよ。さすが、女子アナ。ケーキカットがあって型どおりの祝辞や歌のプレゼントが続き、滞りなくお開きに向かっているとき、隣の席の友人が「おい、会社の人間がひとりもきていないぞ」と一言。ほんとだ、社内結婚にもかかわらず会社の人間がひとりもきていない異常事態。もともと直情怪行なヤツのこと、いったい何があったのだ。披露宴、二次会ともお開きとなり、ホテルの一室に彼も含め悪友連が集まり三次会を催しました。学生時代の馬鹿話をしながら本日の事情も。どうも上司と合わず、意地を張って結婚式には会社の人間を呼ばないようにしてしまったようなのです。

そして、結婚式前日にとうとう上司と大喧嘩。辞表をたたきつけそのまま結婚式に。そんな事情なので、式の前には新婦とも大喧嘩。初夜なのに我々の部屋にきて飲んだくれているのもそういうことだったのです。酒も相当入っているだけに、くだんの上司のことを「なぐってやる」とかなんとかいっていきまいておりました。この調子では親とも喧嘩しているだろうし、地元の友人たちとも言い争いくらいはしているでしょう。

辞表を出して退職して結婚というと、これまでなら女性を思い浮かべるところだけれど(これは20年以上前の話ですから)。こういうこともあるのです。もともと学生時代から妙に正義感が強く、「なぐってやる」が口ぐせだったし、ちょっと感動的な映画を観ると泣きながら帰ってきた男でしたからねえ。しかし、こういう辞表の出し方は(本人は一瞬気持ちがよいかもしれませんが)いただけません。皆さん、気をつけてください。